マックde記号論(言語学のお散歩)

決定版イタリア2001

はじめに〜準備
12月24日(月)■成田→ミラノ
12月25日(火)■ミラノ→ヴェローナ→ヴェネツィア
12月26日(水)■ヴェネツィア→フィレンツェ
12月27日(木)■フィレンツェ
12月28日(金)■フィレンツェ→ローマ
12月29日(土)■ナポリ→ポンペイ→ローマ
12月30日(日)■ローマ→機内泊
12月31日(月)■成田着
終わりに〜その後

地図

 フィレンツェを発ってローマに向かう。

 バスの中で自己紹介をしてくださいということになる。どうせならもっと日程の最初の方がよかったのにとも思ったが、この時期が一番、お互いに打ち解けていて話も面白いのだろう。最後から2番目に僕も自己紹介したが、なぜか大受けしてしまう。祐貴は「パパ、話、長い!」と話していたようだが「受けたから、まあ、いいか」と諦めたという。ツアコンの久保田さんは「エエッ、職業は何ですか、後のガイド全部任せようかな」と驚いていた。

 トイレ休憩で9時20分から30分間マーケットに入る。一昨日のヴェローナにいた店員がいて似たような説明をする。派遣社員なのだろう。

 クレオパトラのおっぱいのような丘が続く。羊たちがイタリア人のようにのんびりと草をはんでいる。

 イタリーは美しい国である。旅行案内書ふうにいうなら、「風光明媚」である。

 イタリーを思うことは、たとえば、遠く過ぎ去った夏を思うに似ている。常に陽がさしているのだ。底ぬけに明るい陽の光が、いつもいつも満ち満ちているのです。空が、トロリと青い。風が吹いて、樹々の葉がきらきらと光る。葡萄の畑、オリーブの丘がなだらかに、ゆるやかに起伏する。いかにも「肅然」という面持ちで、くろぐろと直立しているのは、あれは糸杉である。

 家々の、クリーム色の古い壁、その浅い屋根の、煉瓦色のつらなり。しんとした村の広場には背の高い、四角な塔が濃い影を投げているだろう。黒ずくめの老婆がひとり、杖にすがって、日の中を渡っていくのだって見ることができるに違いない。

 それに、わたくしは、イタリーの都会だって大好きだよ。【…】
     伊丹十三『ヨーロッパ退屈日記』(文春文庫)

 ローマの税金チェックポイントを通過。フィレンツェとローマは観光に税金をかけているためである。

 12時30分にレストラン着。もっと早く着いていたら離団してシスティーナ礼拝堂に向かうつもりだったのだが、冬季は1時45分で閉まり、その1時間前に到着してなければならないので、諦める。

 25センチくらいの大きなミックスピザが出る。胃にもたれると思ったが、お好み焼きよりどんど焼きみたいな薄さなので大丈夫だった。タバスコがフツーに置いてなくて、タバスコはアメリカの文化なのだと知る。後で知ったが、イタリアで日本人はいつも「タバスコはどこ?」と聞くので、料理に「〜ジャポネーゼ」とあるとタバスコを使った料理ということになっているそうだ。ちなみに、メキシコのタバスコ地方にもタバスコはないという話だ。

※イタリア政府は2004年に官報で「ナポリピザ」の細かい定義を発表した。「ナポリピザ」と呼べるのは、直径35センチ以下、厚さは中央で3ミリ、縁部分で1センチから2センチでなくてはならない、具にトマトとチーズだけを用いた最もシンプルなピザである「マルゲリータ」をはじめ、「マルゲリータ・エクストラ」「マリナラ」の3種類だけ。しかも、「マルゲリータ」の場合、具はナポリ郊外サン・マルザノ産トマトとアペニン山脈南部で作られたモツァレラ・チーズでなくてはならない…。日本も2007年に「正しい日本食」を海外で展開するための施策を始めた。

 ガイドさんが合流する。トミヤマさんという可愛い女性。まず、コロッセオに行く。昨年は雨で寒くて、嫌だったが、快晴なので子どもたちも大喜び。天気次第で旅行の印象がまるで違ってくる。中に入らず、外で観光なので、初めての人はちょっと可哀想。その間に集合写真を撮る。「買わない方も入って下さい」というので並ぶ。2千円だというので買わない。日本人のカメラマンと助手が働いていて、イタリアで色々な仕事をしているものだと感慨にふける。カメラマンが久保田さんに「今日は阪急だらけでしたね、パワーがすごいですね」と話している。

 コンスタンティヌス凱旋門をぐるりと回ってみる。思った以上に立派できれいだ。

コロッセオ

コロッセオ(祐貴撮影)

 バスに戻ってトレビの泉に向かう。トミヤマさんが「着いてきてください」という旗の代わりに出したのが棒の先についた太陽の人形だった。祐貴が前の方へ行って確認してくる。「あれ、コジマ電機って書いてあったよ」という。トミヤマさんに聞くと日本に帰った時にコジマの人形を手に入れて、そのまま使っているのだという。途中、ムーミンの人形を付けているツアコンがいたので見たら去年のツアコンの井上さんだった。流石にみんな旗は恥ずかしいので、いろいろと工夫しているのだと思う。トミヤマさんは旅行社に勤めていて、いつの間にかイタリアに住むようになったのだという。

 トレビに着くと相変わらず、ごった返している。天気がいいので、本当にきれいに見える。去年は日本の硬貨しかなかったが、今度はちょうど4枚、リラがあった。

 投げたり、写真を撮ってから、ジェラート屋さんに行く。祐貴が中田スペシャルを買うが、去年と違う味だという。ローマにいなくなったから味も変わったのか?

 そのままスペイン広場に行くのかと思ったらトイレ休憩の名目で免税店メイド・イン・イタリー。小さいお店だが日本人目当てという感じがありありの所。10万円という安いツアーの客はその分、土産を多く買うのか?それとも全て安くあげようと土産を買わないのか?

 出てからスペイン広場に向かう。途中、街角で「奈緒ちゃーん」と一生懸命ビデオや写真を撮っている人がいる。山口伸一さんで、中学生の娘・奈緒子さんと二人で参加している。中学生になって未蘭が一緒に旅行してくれるかというと絶望的で、父親として本当に羨ましい人だ。ママが山口さんに娘さんの年齢を聞いたのに「42歳」と答えられたという。

 スペイン広場に着く。昨年は真っ暗になってからだったが、今日は明るいので違って見える。

 早速、子どもたちはマクドナルドへ。ハッピーセットを一つだけ注文して他は色々頼むが、ディズニーアニメ『アトランティス』のオードリーの人形が付いてきた。

 スペイン広場に戻るとすごい人混み。28日なのにクリスマス・ソングを演奏している。日本だと25日を過ぎるとケーキも(女性も!)忘れられるのに何となく奇妙。

 広場の前のコンドッティ通りはブランドショップがいっぱい並んでいるので、グッチ、ヴィトンやフェラガモやマックス・マーラなど順番に回る。カルティエは高級すぎて入れる雰囲気ではなかった。最後にエルメスがあって、入ろうとすると入場制限されていた!せっかくケリーバッグを買ってあげる、と言っていたのに互いにショックだった。エルメスがイタリアが一番安いと聞いていたからだ。ママは「先にエルメスに直行すればよかった」と悔やむので、「ミラノ空港で買えばいいよ」と慰める。

 先ほどのクリスマスのパレードが始まって狭い通りはごった返している。

 スペイン階段を登ったオベリスクで集合。ホテル・エデンまで歩く。バスが待っていてテルミニ駅(デ・シーカの映画『終着駅』の舞台だが、新しくなっている)に向かう。駅の横の駐車場に止めて、駅の前を歩いていく。『終着駅』はジェニファー・ジョーンズとモンゴメリー・クリフトがうろうろする映画だったが、久保田さんから「危険ですからよほどの用がない限り入らないでください」といわれる。フェリーニの『ジンジャーとフレッド』の冒頭と結末でもこの駅が出てくる。

 昔、浴場だったというレストランに着く。ちょっと辛いペンネ・アラビアータが出て、鱈フィレが出る。カンツォーネを歌う歌手がギターを抱えて出てくる。ジョン・デンバーみたいな風情。歌はうまかった。ただ、石造りのレストランで反響も抜群なので、本当は分からない。僕は彼が歌っている曲を全部知っていて「ノ・ノ・レタ」などはそらで歌える。年を感じる。

 再びテルミニ駅(“terminal”「終着」の意味だと思っていたが、近くにあるディオレクティアーノ皇帝の浴場“terme”からだという)の前を歩いて戻る。駅の木立には鳥がいっぱいで気持ちが悪い。チキン料理でなくて本当によかった。

 久保田さんから「ドライバーのロベルトとも今日でお別れです。全部で1400キロ走りました。よかったらチップを2人当たり10000リラほどお願いします」というので言われるまま出す。

 グレードアッププランのお客8名のためのホテル・プリンツィペに着く。ローマ最大のボルゲーゼ公園近くにあるが、動物園の動物の声は聞こえないという。

 ☆☆☆☆☆Lと誇らしげに書いてある。「チェックインの間、ちょっと待っていてください。ロビーでもいいですよ」といわれたのでロビーに行く。宮殿のような豪華さ!でびっくりした。こんな凄いホテルが2日で1万で泊まれるというのは安い!子どもたちが降りなかったので誘ったが、疲れているのか動かない。ただ、子どもに最初からこんないいホテルを用意したら、どのホテルへ行っても軽蔑してしまってろくな大人にならないかもしれない。

 20分ほどして久保田さんが戻ってきた。旅行社は儲かるかもしれないが、ツアコンは二つのホテルを管理しなければならないので大変だ。

 他の36名は郊外にあるホテルに向かう。途中、☆☆というホテルがあって、何だかほほえましい。

 30分ほど走って住宅街に入ったかと思ったら、ひっそりとフォーポインツシェラトン・ウェストがあった。今年の夏オープンしたホテルで、どれもピカピカで、バーではちょうど「あなたに夢中」(Out of my head over you....)が歌われていて雰囲気もいい。

シェラトン

 エレベーターも綺麗で、部屋に入ると快適さを絵に描いたような雰囲気。水回りも豪華だ。シェラトンだからテレビが心配だと思ってチェックするが、案の定、アダルトのペイテレビの案内があった。案内板を裏側にしたのだが、未蘭が「どうして裏にするの!」と怒ったので、きれいなお姉ちゃんが裸同然になっている写真を前にしておく。調べたが、簡単にはアダルトチャンネルにはならないようだ。

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