マックde記号論(言語学のお散歩)

ミレニアム欧州旅行〜子どもたちは何を学んだか?

はじめに〜準備
12月21日(木)■成田⇒パリ⇒ジュネーブ
12月22日(金)■ジュネーブ⇒インターラーケン
12月23日(土)■インターラーケン:ユングフラウヨッホ
12月24日(日)■インターラーケン⇒ミラノ⇒フィレンツェ
12月25日(月)■フィレンツェ:ピサ/フィレンツェ
12月26日(火)■フィレンツェ⇒ローマ⇒パリ
12月27日(水)■パリ:エッフェル塔→オルセー→ルーブル→バスツアー
12月28日(木)■パリ:帰路
12月29日(金)■成田着
終わりに〜その後

12月28日(木)


 7時ごろ起きる。モンマルトルの丘にフランソワ・トリュフォーのお墓があって行きたいと思っていたが、地図を持ってこず、場所が分かるタクシーの運転手を探すのはむずかしそうなので、断念する。断念ばかりのツアーだった。

 8時半にスーツケースを廊下に出す。

 朝食を食べてからPOINTERNETと書いてあるところへ行ってインターネットを試みる。1分1フラン54サンチームという価格設定で割と安い。ただ、文字を日本語に変えるオプションができないようになっていて、あまり使えなかった。もっとインターネット環境ができているかと思ったが、まだまだのようだ。IT革命なんて騒いでいるのは日本だけじゃないだろうか?

 9時45分にバスでイビス・ポルト・ド・クリシーを出る。

 ややこしいことにまた新しい日本人ガイドが乗り込んでいて免税の仕方を喋りまくる。本当に喋りまくる。

 30分ほどでド・ゴール空港。ハネムーンの時は免税の書類などを出していて時間がなくて、土産が買えなかったが、今回はたっぷり時間がある。

 美人の宮城さんとも話す。社内恋愛だったそうだ。最初から目をつけられていたようだ。

 荷物検査を終えて、ターミナルFの免税店。カルティエのスカーフを買う。ワインのアートボックスも買ってトイレに飾ることにする。未蘭は「星の王子様」のキツネを所望するが、王子様にしろといっても聞かないので、僕が王子様を買う。ちょうどサン=テグジュペリ生誕100年でポスターがいっぱい空港に飾ってあった(リヨンの空港が「サン=テグジュペリ空港」になっているのだが)。

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 50フラン札もサン=テクジュペリの絵が入っていて、しかも、ご丁寧に「象を飲み込んだウワバミ」の帽子の絵までしっかりと書いてあって角度によって象が見えるようになっている。

 他にもお土産を物色する。お酒は全くメリットがない。並行輸入とユーロ安が関係しているのだろう。吸わないがお土産用にカルティエのタバコを買っておく。

 クレジットカードの国際電話をかけて未蘭たちも出す。「楽しかったよー」というので嬉しくなってくる。

 飛行機を待っているとバラバラな荷物を抱えた話題君(仮名)が一つ荷物をこぼしては拾い、拾ってはこぼししていた。

 みんな帰るだけなので、さすがに安堵の様子。「未蘭ちゃんのピンクのたれパンダのコートのお陰でどこへ行っても集合場所がよく分かったわ」などと言われる。

ジャンボ

 13時20分発のAF-276で帰路につく。35分に離陸。

 往路は満席だったが、復路は空席が目立つ。成田でいっぱいになるとは思うが…。自由に席をお代え下さいということだったが僕らは真ん中の4席なのでどうしようもない。すると長峰さん一家が子どもさんがおいでなら窓際がいいでしょう、と窓際の席を譲って下さって自分たちは後ろの4列に代わる。「ワイン一本でいいですよ」と冗談でいわれたので、後でエールフランスで出されたワインの小瓶をあげる。長峰さんは「罪滅ぼし」で今回のツアーに参加したという。仕事が忙しかったので、家族とつきあって旅行することはなかったのだという。「あなたもでしょ?」といわれるが、僕には心当たりがない。

 知人どうしが窓際の席でケンカしたことがある。60歳近い男性が「僕は窓際がよかったのだ」といきなり言ったという。代わってあげた女性が「そんなこと!」といって怒ったというのだから、どちらも窓際がよかったのだ。僕のような年では「窓際」というのが一番嫌な響きなのだが…。

 4席のうちの2席と窓際3席のうちの2席を使って座る。

 少したってから長峰さんのお嬢さんが元の席に置いてあったアンケートを取りに戻ってきたので、松阪さんが興味津々で色々と話した。お嬢さんは聖心の高校1年だという。お父さんの職業は昔はマスコミ関係で現在は「社長というのか、といって沢山の人が働いているのじゃなくて独立しています」という話だった。

 全体にフライト・アテンダント(スチュワーデス)のグレードが高い。往路の黒人女性たちは悪くはなかったが、こちらは若いし、日本人のグレードも高い。何よりもフランスの地方料理(サヴォア料理)か世界の味覚(日本の味)のいずれかを選べるというメニューが配られる。心配していた牛肉は出ないでクリスマスらしい七面鳥のソテーだ。

 ワインリストもついている。例えば白はヴァン・ド・ペイ・ドック・ソーヴィニヨン1999とセリエ・デュ・コロンビエだ。ネスカフェなのが気になるが提携しているようだ。アペリティフの他に「ディジェスティフ(食後酒でブランデーやリキュール)はいかがですか?」と勧められるが、とても上品で日本でもこんな美人が残っていたのかというアテンダントだ(後に豊嶋さんということが分かる)。1995年の映画『パリのレストラン』(Au Petit Marguery)にもディジェスティフが出てきて、料理の流れに沿って、シェフのガンのために閉店となるレストランで最後に会食した人々が抱える問題を消化していくのが分かる仕組みになっている(実際にはこの映画のレストランは銀行にはならず別のシェフで経営されているという)。

 機内食の食べ方を見ていると、フランス人は一皿ずつきっちりと食べていく。僕らは適当にいろいろな皿の料理をつまむ。時系列的に料理が出てくる文化に育ったフランス人は日本人みたいに適当につまむことができないらしい。「三角食い」をしなさい、と教えたらきっとケンカになるだろう。

 新聞も朝日の国際衛星版などが配られるし、ニュースでは日本の衛星放送が流れていて石坂浩二と浅丘ルリ子の離婚が伝えられる。水戸黄門になる前に決着をつけたかったのだという。

 映画は洋画が流れたが、画面が小さいので見ない。

 ギャレーにスナックが用意された。今回はミニではなく、外国製の大きな日清カップヌードルだったので食べてみた。変わらない味がした。おにぎりはなかった。

 祐貴たちは玩具をもらえないのでイライラしていた。我慢してなさいというものの我慢しきれなくなったので、フランス語を書いてあげて、アテンダントに渡しなさい、というが恥ずかしがるので妻が持っていくことにする。結局、豊嶋さんが応対してくれて、また「青い惑星」という玩具ケースをもらう。今度は男女のを取り替えっこした。

 少し寝ようとするが寝付けない。

 邦画も上映されたが、ちっとも見る気がしなかった。

 そのうち、事件が起きた。

次に


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